Instagramに新たな年齢認証方法を導入

2022年6月23日

2023年3月2日午前6時(米国太平洋時間)更新: 本日より、Instagramでの年齢認証のテストを、欧州の国々、メキシコ、カナダ、韓国、オーストラリア、日本に拡大します。今後数か月以内に、世界中のさらに多くの国々で年齢認証手段をご利用いただけるようにする予定です。

2022年10月13日(米国時間)更新: 本日より、テストをインドやブラジルなどの国々に拡大します。年内には英国およびEUにも拡大する予定です。また、改善策の一環として、年齢認証方法の1つであるソーシャル認証はこのテストから除外されます。

  • Instagramでは、利用者の皆さまに年齢にふさわしい体験を提供するため、年齢認証の新たな方法をテストしています。
  • 利用者は本人確認書類の提出の他に、他の利用者に年齢確認を依頼したり、セルフィー動画をもとに年齢確認ができるテクノロジーを利用したりできるようになります。
  • Metaは、プライバシーに配慮した年齢認証方法に特化した企業であるYotiと提携しています。

本日より、米国のInstagram利用者を対象に、年齢を認証するための新たな方法のテストを開始します。利用者が、18歳未満から18歳以上の年齢になるようにInstagramの生年月日を編集しようとした場合、「本人確認書類のアップロード」、「セルフィー動画の録画」、「共通の友達による年齢認証」という3つの方法のいずれかによる年齢認証を求められます。Metaはこの機能をテストして、ティーンの利用者と成人の利用者が、それぞれの年齢グループにふさわしい体験をできるようにしています。また、オンラインでの年齢認証に特化した企業であるYotiと提携して、利用者のプライバシー保護に努めています。

2019年より、Instagramへの登録時に、年齢の入力が求められるようになりました。それ以来、年齢の入力は必須となっています。利用者の年齢が分かれば、それぞれの年齢グループ(特にティーンの利用者)にふさわしい体験を提供できます。

Instagramに登録できるのは、13歳以上の方のみです。一部の国では、この年齢はさらに高くなります。Metaでは、利用者がティーン(13~17歳)だとわかっている場合、デフォルトで非公開アカウントを設定する、知らない成人からの迷惑な連絡をブロックする、広告主が広告でリーチする際のオプションを制限するなど、利用者の年齢にふさわしい体験を提供しています。

年齢認証の新たな方法をテスト

Instagramでは年齢認証を行うために、本人確認書類のアップロードに加え、新たに次の2つの方法をテストしています。

  1. セルフィー動画: 年齢を認証するために、セルフィー動画をアップロードすることを選択できます。このオプションを選択すると、画面上にその手順が表示されます。利用者がセルフィー動画を撮影したら、Instagramはその画像のみをYotiとシェアします。Yotiのテクノロジーは、利用者の顔の特徴に基づいて年齢を推定し、それをInstagramにシェアします。その後、MetaとYotiは画像を消去します。Yotiのテクノロジーは、利用者個人を認識することはできません。認識できるのは、年齢のみです。
  2. ソーシャル認証: このオプションでは、相互フォロワーに自分の年齢を確認するよう依頼できます。年齢確認ができるのは18歳以上の利用者で、同時に別の利用者の年齢を確認することはできません。また、Instagramが設けた、安全のためのその他の条件を満たす必要があります。年齢確認に指定した3人のフォロワーには、利用者の年齢確認リクエストが送られ、3日以内に返信するよう求められます。

これまでと同様、運転免許証やIDカードなどの身分証明書を、本人確認書類としてアップロードして年齢認証を行うこともできます。Instagramでは、本人確認書類を年齢認証のために使用し、コミュニティの安全確保に役立てます。本人確認書類は、Metaのサーバー上で安全に保存され、30日以内に削除されます。

本人確認書類のアップロード

Metaは、こうしたアプローチを策定するにあたり、青少年、プライバシー、安全に関する世界中の専門家と連携しました。上記の3つの方法とその設定方法について、詳しくはこちらをご覧ください。

Yotiとの提携

Metaは、プライバシーに配慮した年齢認証方法を提供する企業であるYotiと提携しています。YotiはAge Check Certification Schemeから認証を受けており、ソーシャルメディア、ゲーム、年齢制限付きのEコマースなど世界中のさまざまな業界における年齢認証のリーディングプロバイダーです。青少年とプライバシーの問題を扱う専門家と、ドイツの監督機関KJMをはじめとする政府機関は、責任あるAIにおけるYotiのアプローチと専門知識を公認しています。

Yotiでは、世界中の多様な人々の匿名画像を使ってデータセットをトレーニングしていますが、これらの画像の人物は、Yotiによるデータ利用を明示的に許可しており、また、いつでも自己のデータ削除をYotiに要請できます。13歳未満の人々については、保護者が明示的に同意した特別なデータ収集方法を使用しています。

年齢判断にAIを利用

Instagramでは、年齢認証に新たな複数の方法をテストしているのに加え、利用者がティーンか成人かを判断するためにもAIを利用しています。AIは、ティーン利用者がFacebookデートにアクセスするのを防ぐのに役立ちます。また、成人の利用者がティーンにメッセージを送ったり、ティーンが制限されている広告コンテンツを受け取ったりするのを防ぐのにも役立ちます。Metaの目標は、このテクノロジーの利用を、Metaのテクノロジー全体に拡大することです。Metaのテクノロジーの仕組みとAI分野における進展については、MetaのAIに関するブログ投稿をご覧ください。

Metaのプライバシーへの取り組み

それぞれの年齢認証方法に提供された情報は、利用者の年齢確認に利用されます。Instagramのプロフィールに表示されたり、Instagramの友達や他の利用者に公開されることはありません。年齢認証のためにセルフィー動画をアップロードする場合、MetaとYotiは年齢確認が完了次第、そのセルフィー動画を削除します。セルフィー動画は、年齢認証以外のいかなる目的にも利用されません。本人確認書類をアップロードする場合、送っていただいた本人確認書類のコピーは暗号化されたうえで、安全に保管されます。

オンラインでの年齢認証は一筋縄ではいかないため、業界全体にとっての課題です。Metaは、同業他社や各国政府と協力し、オンラインでの年齢認証について明確な基準を設定したいと考えています。ティーンを含め、明確かつ簡単に年齢を認証できる本人確認書類を用意できるとは限らない人は数多くいます。本人確認書類を持たない人の年齢認証をどのように行うかという難題に取り組むために、業界全体として新たな方法を模索する必要があります。

この問題への効果的な対応策は、やはりデバイスやアプリストアが年齢制限のあるアプリを提供し、ティーンが利用するすべてのアプリで年齢にふさわしい体験ができるようにすることだと、Metaは考えます。オンラインでの効果的な年齢認証方法について業界の基準や規制がない中、Metaはこれまでに、より公平で、より多くの年齢認証方法を提供し、かつMetaのテクノロジーを利用する人々のプライバシーを守ってくれる、さまざまなテクノロジーへの投資を行っています。