2022年6月23日
Instagramは、本日より米国の利用者を対象に、自分の年齢を認証するための新たな方法のテストを開始します。利用者が、18歳未満から18歳以上の年齢になるようにInstagramの生年月日を編集しようとすると、「本人確認書類のアップロード」、「セルフィー動画の録画」、「共通の友達による年齢認証」という3つの方法のいずれかによる年齢認証を求められます。この機能をテストしているのは、10代の利用者と成人の利用者が、それぞれの年齢グループにふさわしい体験をできるようにするためです。また、利用者のプライバシー保護の一助とするため、オンラインでの年齢認証に特化した企業のYotiと提携しています。
2019年より、Instagramへの登録時に、年齢の入力が求められるようになりました。それ以来、年齢の入力は必須となっています。利用者の年齢が分かれば、それぞれの年齢グループにふさわしい体験を提供できます。これは特に、10代の利用者にとって重要なことです。
Instagramに登録するには、13歳以上である必要がありますが、一部の国では、この年齢はさらに高くなります。利用者の年齢が13~17歳であることがわかっている場合、Instagramではそれらの利用者に年齢にふさわしい体験を提供するため、「デフォルトで非公開アカウントを設定する」、「知らない成人からの望まれない連絡をブロックする」、「広告主が広告を配信する際のオプションを制限する」などの措置を取っています。
Instagramでは年齢認証を行うために、本人確認書類のアップロードに加え、新たに次の2つの方法をテストしています。
これまでと同様、運転免許証やIDカードなどの身分証明書を、本人確認書類としてアップロードして年齢認証を行うこともできます。Instagramでは、本人確認書類を年齢認証のために使用し、コミュニティの安全確保に役立てています。本人確認書類は、Metaのサーバー上で安全に保存され、30日後に削除されます。
Instagramでは、こうしたアプローチを公表するにあたり、青少年、プライバシー、安全に関する世界中の専門家と連携しました。上記の3つの方法とその設定方法について、詳しくはこちらをご覧ください。
Metaは、プライバシーに配慮した年齢認証方法を提供する企業のYotiと提携しています。YotiはAge Check Certification Schemeから認証を受けており、世界中のソーシャルメディア、ゲーム、年齢制限付きのEコマースなどさまざまな業界を対象とする、年齢認証のリーディングプロバイダーです。青少年とプライバシーの問題を扱う専門家と、ドイツの監督機関のKJMを始めとする政府機関は、責任あるAIについて、Yotiのアプローチと専門知識を公に支持しています。
Yotiは、世界中のさまざまな人々の匿名画像を使ってデータセットをトレーニングしているとコメントしています。これらの人々は、Yotiが自らのデータを利用することを明示的に許可しており、また、いつでも自分のデータを削除するようYotiに依頼できます。13歳未満の人々については、特別なデータ収集方法が用いられ、保護者からの明示的な同意を得ています。
Instagramでは、年齢認証のための新たな複数の方法をテストしているのに加え、利用者が10代か成人かを判断するためにもAIを利用しています。AIは、10代の利用者がFacebookデートにアクセスするのを防ぐのに役立ちます。また、成人の利用者が10代の利用者にメッセージを送ったり、10代の利用者が制限されている広告コンテンツを受け取ったりするのを防ぐのにも役立ちます。Metaの目標は、このテクノロジーの利用を、Metaのテクノロジー全体に拡大することです。Metaのテクノロジーの仕組みとAIの分野における進展については、MetaのAIに関するブログ投稿をご覧ください。
それぞれの年齢認証方法のために提供された情報は、年齢確認のために利用されます。Instagramのプロフィールに表示されたり、Instagram上の友達や他の利用者に公開されることはありません。年齢認証のためにセルフィー動画のアップロードを選択した場合、MetaとYotiは年齢確認が完了次第、そのセルフィー動画を削除します。動画が年齢認証以外の目的で利用されることは、一切ありません。本人確認書類のアップロードを選択した場合、送っていただいた本人確認書類のコピーは暗号化されたうえで、安全に保管されます。
オンラインでの年齢確認は複雑な話であり、業界全体にとっての課題です。Metaは、業界の他社や政府と協力し、オンラインでの年齢認証について明確な基準を設定したいと考えています。10代の利用者を含む多くの人々が、年齢認証のプロセスを明快でシンプルにする本人確認書類をいつでも利用できるとは限らない状況にあります。本人確認書類を持たない人の年齢認証をどのように行うかという難題に取り組むために、業界全体として、新たな方法を模索する必要があります。
この問題に対する効果的な対応策は、デバイスやApp Storeが年齢制限のあるアプリを提供し、10代の利用者が、利用するすべてのアプリで年齢にふさわしい体験ができるようにすることだと、Metaは今も考えています。オンラインでの効果的な年齢認証方法について業界の基準や規制がない中、Metaはこれまでにさまざまなテクノロジーへの投資を行ってきました。それは、より公平で、より多くの年齢認証方法を可能にし、Metaのテクノロジーを利用する人々のプライバシーを守ってくれるものなのです。
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